塗料・塗装まめ知識
塗料・塗装の歴史

塗料雑学 – 機能塗料あれこれ –
塗料の三大機能とは… |
〇 塗られるものを守る(保護) |
〇 塗られるものを彩る(美観付与) |
〇 塗られるものへの特別な機能の付与 |
多種多様な用途で塗料は進化し続けています。 |
VENTA BLACK:サリーナノシステム社が開発した特殊な塗料 光の吸収率が99.965%(ほぼ光を反射しない)という特徴があり、 グシャグシャのアルミホイルに塗っても真っ平らな黒い板に見えるほど黒い。 ドイツのモーターショーで展示されたBMW X6が究極のマット塗装として注目を集めました (2019年に99.995 パーセントを吸収する新たな物質の開発が発表されたが製品化には至っていない) 余談:ボールペン史上で最も黒いインク 三菱鉛筆の「ユニボール ワン」 | ![]() |
太陽光を98.1%反射する特性をもつ史上最も白い塗料が開発された。 この塗料を塗った部分は太陽熱の大部分を反射し周囲より冷えるという。 ということは電力なしに冷却効果を発揮することになり、 白さよりも環境対策として実用性が期待されるが、まだ商業化には至っていない。 |
正確に言うと塗料というよりコーティング剤です。 雨が降ると水が汚れを浮かせて流す仕組みになっています。 ただし、濃色には適さなく、白か淡色の艶消し塗装面に適します。 東京スカイツリーなど世界の高層建築物に採用されている ※(対候性能、環境への配慮などから「VフロンHB」が採用されている) |
黒板塗料 |
塗ったところが黒板になる塗料です。 本物の黒板のように、チョークで文字や絵を書いて消すことができます! 木材はもちろんの、石膏ボードやガラス、段ボールにまで使用可能。 2度塗りや3度塗りをしてしっかり乾かすと何度も書いたり消したりする耐久性が高くなります |
ホワイトボード塗料 |
塗るとホワイドボードのようになる塗料です。 ボードマーカーでイラストや文字を書いて消すことができるので、 子供部屋の壁に塗れば子供たちのお絵かきスペースになります 壁や扉、テーブルなどの木材やコンクリート、金属などに塗装可能です。 |
塗虫よけ効果のある塗料を塗った壁は虫を寄せ付けないだけでなく、 蚊がとまると、吸血行動を妨げるW効果があるといわれている。 蚊(ユスリカ)やハエ、蛾、蜂、カメムシ、シロアリなどに効果を発揮 因みに、外壁の色としては、グレーが紫外線の反射率が低く 虫を寄せ付けない効果があるとのこと。 |
1.電柱や壁に貼り紙をしようとしても糊がくっつかない。 2. 落書き防止・・・ペンキなどが付かない、またはすぐに取れる 3.「防ヘビ」 山間部の鉄塔などにヘビがすべって登れなくショート事故などを防止 |
火災が発生した時の炎の中で最も目立つ色ー赤やオレンジーの「補色」=緑としている あらゆる施設や交通機関などで見かける「非常口マーク」はISO7010という国際規格で定められており、世界のどこへ行ってもデザインに大差なくこのマークが使用されています。 背景が緑色のものは「避難口誘導標識(誘導灯)」… 非常口そのもの 背景が白色のものは「通路誘導標識(誘導灯)」… 矢印の方向に非常口がある | |
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「避難口誘導標識(誘導灯)」 | 「通路誘導標識(誘導灯)」 |
1.電柱や壁に貼り紙をしようとしても糊がくっつかない。 2. 落書き防止・・・ペンキなどが付かない、またはすぐに取れる 3.「防ヘビ」 山間部の鉄塔などにヘビがすべって登れなくショート事故などを防止 |
漆喰は防火性や防水性に優れ、カビや虫を寄せ付けにくい特徴があります。 江戸時代の大火を防ぐために日本の城や蔵の外壁が漆喰で白くなりました |
外壁は水に強い「イストリア石」という石灰岩でできています。 この石は水中でも腐食しにくく、数百年経っても丈夫なまま。 おかげで、ヴェネツィアの歴史的建造物は今でも美しい姿を保っています。 |
7年ごとの塗り直しには約60トンの塗料が使われます! 第一次世界大戦、第二次世界大戦中には軍用装備を隠すために迷彩塗装が施されました。 戦争後には、塔の塗装が再び黄茶色に戻されました。 2024年開催のパリ五輪に向けてゴールドに近いカラーが復活しました。 1958年に完成の東京タワーも五年に一度の周期で全面塗装されており、使用される塗料は28トンと言われています。 | ![]() |
<塗装の変遷> 1889年 – Rouge:ルージュ(赤色)パリ万博 1892年 – Ocre:オークル(黄土色) 1899年 – Jaune:ジョーヌ(黄色)… 5色のグラデーション 1907〜1954年 – Jaune-brun:ジョーヌ-ブラン(黄茶色) 1954〜1968年 – Rouge-brun:ルージュ-ブラン(赤茶色) 1968年〜 – Brun Tour Eiffel:ブラン・トゥール エッフェル(エッフェル塔ブラウン) 「エッフェル・ブラウン」という3色のグラデーション塗装が施されていて 深みと立体感によりより美しく見えるように工夫されています。 2021年~ Jaune-brun:ジョーヌ-ブラン(黄茶色)の復活 (2024年のパリ五輪に向けてゴールドに近いカラーが復活) |
ポルトガルに対抗するために築かれた小さな要塞にイスラム教徒やユダヤ教徒が移り住みイスラム教にとって神聖な色の「青」で建物や道路などの街並みが染められた ・夏の暑さを涼しげな青色で紛らわせる ・青色は虫除けの効果がある と所説ある中で、現地の人曰く 25年位前まではどの家も「白いペンキ」を使ってたのが、 ある日、ある時ある人が「青いペンキ」を塗ったことから 「何かその色良いね~」ってまわりがほめて そして、だんだんとみんなその青い色を真似しだしたんだ… ということです | ![]() |
青色には、脈拍・呼吸を鎮静化し、精神の安定を維持する効果があるとされています。 また、くっきりと明るい青色は視認性が高いため、視覚に障害のある方でも比較的認識しやすい色とされており、青色をベースカラーとたコンセプトカー「青い救急車」を民間用の救急車(病院救急車)として提案されています。 | ![]() |
機体を腐食から保護する為に施される塗装ですが、白ベースの機体が多いのは ・安心感や清潔感を与える色 ・必要な塗料は大型機で約200kg。白ベースだと発色が良く、他の塗料の量を抑えられる ・オイルなどの漏れや塗装の腐食など汚れを発見しやすい ・白は熱を吸収しにくく、機体・客室の温度上昇を抑えられる 但し、スターフライヤーなどは黒色を機体デザインとしているが、安全性に問題はなしと証明されており、他社との差別化を優先させている。 | |
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JAPAN AIRLINES | STARFLYER |
1964年の東京オリンピック依頼、大きなイベントでのアクロフライトで話題の「ブルーインパルス」 これはニックネームで正式名は第4航空団に所属する第11飛行隊」です。 機体はその名を表す鮮やかなホワイトとブルーのストライプを基調とする塗装になっていますが、ニックネームが「ブルーインパルス」になる前のカラーリングは、シルバーの機体に、ゴールド・ライトブルー・ピンクの帯だったそうです。 ブルーの由来は、当時の編隊長のTACネーム(通信時の便宜上のパイロット個人の愛称)が「ブルー」だったから。でなかったら、全く違うチーム名やカラーリングになっていたのかもしれません。 | |
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